1. 戦略的カーブアウト
従来は不採算部門を切り離す「消極的カーブアウト」が主流でしたが、いま注目されているのは、収益性が高くとも本業とシナジーが薄い事業を切り出す「戦略的カーブアウト」です。
獲得した資金を成長分野や新規事業に再投資することで、企業全体の競争力を強化する動きが広がっています。
成功の鍵は、事業範囲やスタンドアローン論点の整理、人材承継などを入念に準備する「プレディールフェーズ」にあります。
2025.10.14
当社代表・光澤による日経オンラインセミナーの講演内容をダイジェストでご紹介
詳細はオンデマンド配信をご視聴ください(ご視聴は2025/11/10まで)
従来は不採算部門を切り離す「消極的カーブアウト」が主流でしたが、いま注目されているのは、収益性が高くとも本業とシナジーが薄い事業を切り出す「戦略的カーブアウト」です。
獲得した資金を成長分野や新規事業に再投資することで、企業全体の競争力を強化する動きが広がっています。
成功の鍵は、事業範囲やスタンドアローン論点の整理、人材承継などを入念に準備する「プレディールフェーズ」にあります。
買収を成功に導くには、M&Aの目的を明確に定め、戦略に沿った候補探索を行うことが出発点です。
単に紹介案件を待つのではなく、自社に必要な技術や市場を逆算し、能動的に候補を探すアウトバウンド型の姿勢が不可欠です。
さらに統合後のPMIはDD段階から設計しておくべきであり、責任者やシナジー実現のロードマップを事前に描くことで、買収効果を確実にものにできます。
上場維持基準の厳格化やコスト増加を背景に、上場廃止を選択する「非公開化」案件が増えています。
経産省「企業買収における行動指針」では、買収提案を受けた企業に対し「真摯な比較検討」を求めており、特別委員会設置などガバナンス強化が進んでいます。
企業は、買収者の提案価格や経営方針と、現経営陣が継続した場合の成長シナリオを定量的に比較し、株主価値を最大化する判断が不可欠です。
M&Aは複雑で不確実性の高いプロセスですが、適切な準備と戦略により、企業価値向上の大きな推進力となります。
講演では、これらのアプローチをより具体的な事例やプロセスを交えて解説しています。